日本図書館協会学校図書館部会夏季研究集会に参加してきました。
http://www.jla.or.jp/divisions/school/tabid/199/Default.aspx
詳細な報告は後日報告書が出ると思いますので、簡単に感想を書きたいと思います。
会場の国際子ども図書館の見学が同時にできたのも嬉しかったです。
児童書研究室は初めて入ったのですが、各教科の現行教科書、今年度入った本が開架されているのが便利だなあと思いました。
研究書などには各国語の本も。
報告1は「国際子ども図書館の活動」でした。
2015年度に完成したリニューアルで、児童書研究資料室、調べものの部屋ができ、
実際に中高生が利用できる「調べもの体験プログラム」も新しく始まっています。
この体験プログラムでは、時間と資料の制約から一つの作品を仕上げるというより、
探索の過程を楽しむ、知的好奇心の歓喜ということに重点を置いているそうです。
面白いなと思ったのは、ネット検索との対比を考えられているという点です。
また、調べもの体験プログラムの説明で使われるスライドがホームページからpdfで見られるようになっています。
http://www.kodomo.go.jp/use/tour/youth.html#category4-1
ネット検索のコツ、本からの調べ方のコツを
生徒に教える時に参考になりそうです。
報告2 「「先生のくどき方」を作ってみた」では、
司書の採用が何年も空いたことによって生まれた先輩とのギャップなどから、
ベテランのノウハウをインタビューから言語化して残していく
という取り組みが報告されました。
そうして作られた「先生のくどき方」は配布資料としていただきました。
内容はもちろん素晴らしいのですが、
ノウハウを残して後輩に伝えようとしたこと、
ノウハウという言語化しにくいものをまとめあげたことが
本当にすごいと思いました。
二日目の桑田てるみ先生の講演は、今の教育の流れ、学校図書館が担えることがわかりやすかったです。
教育の流れを押さえ、教育界との共通言語を学校司書も持っておく、
という言葉が残りました。
次期学習指導要領の審議のまとめの試案 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/053/siryo/1375316.htm
なども紹介されていました。
報告3は金沢市の学校図書館の研究会について。
教員、学校図書館、ボランティアなど色々な立場から集まって、
一つの教材をもとに色んな視点で授業の案を考えていくという内容が
素晴らしいと思いました。
この研究を指導案、それだけでなくて学校司書の授業支援案をまとめて、
さらに冊子にまとめて市内に送っているということでした。
質疑応答の中でこの授業の内容を「学校図書館活用データベース」に掲載したらいいのでは?
なんて意見もでていたので、見られるようになるといいなあと思います。